3 検査開始
条件付けで最低2回連続で振り向き反応が得られたら、本検査を開始します。素早くレベルを下げながら(例えば20dB下げるなど)、振り向き反応が得られるかどうかを検査します。反応がない場合はレベルを5dB上げ、反応が得らた場合はレベルを10dB下げます。これを繰り返し行い、3回のうち2回振り向き反応が得られたレベルを最低反応レベル(MRL)、つまり閾値とします。
4 呈示方法の例
開始周波数や検査周波数の呈示順序は被検児の状況に合わせて調整します。例えば、高度難聴が予測される場合は低周波数から開始したりします。一般的によく実施される検査周波数の呈示順序は、以下の2種類です。
- 2 kHz → 500 Hz → 4 kHz → 1 kHz
- 1 kHz → 4 kHz → 500 Hz → 2 kHz
できる限り、低周波数と高周波数をそれぞれ1周波数は検査できるように考慮して順序を決めます。インサートイヤホンを使用する場合は、左右交互に検査し、両耳の反応を取れるように工夫します。
5 いろいろなコツ
検査中は、検査音の呈示間隔が一定にならないように気をつけます。長いポーズをとると擬陽性反応がないかどうか確認しやすいでしょう。音場スピーカーによる音の呈示で反応が得られるかを先に確認してから、次いでインサートイヤホンやヘッドホンによる左右個別の閾値検査に移行します。