
専門情報:VRA VRAの概要
はじめに
CORは1960年代に信州大学の鈴木篤郎先生が開発され、田中美郷先生が日本に広めた世界に誇る小児聴力検査の方法です。それから半世紀以上過ぎた現在も、日本において小児難聴診断の第一線で必要不可欠な検査として使われています。しかしながら、さまざまなテクノロジーの飛躍的な進歩に伴い、よりスマートでフレキシブルな『報酬』が得られる検査の登場が嘱望されていました。VRAは、CORの原理を基にして、より柔軟に現代社会にマッチさせた検査法です。簡単な機器の組み合わせにより、遊戯聴力検査の一つとしてBOAやCORのようにも応用が可能で、小児難聴の診断の選択肢の一つとして推奨できると思います。
麻生 伸 中澤 操
CORを基にしたより柔軟な検査法 『VRA』
「VRA(視覚強化聴力検査)」とは、ヒトが生まれてから習得する「音に対する振り向き反応」を視覚刺激で強化し、条件反応を作り出した上で実施する聴力検査のことです。このような検査のことを一般的に、海外ではVRA(VisualReinforcement Audiometry)と呼んでいます。
最初に短いトレーニングで条件付けを行います。十分に聞こえる大きな音を呈示し、玩具を見せるなど視覚的報酬を用いて、音が聞こえて振り向くと報酬(視覚刺激)をもらえるということを条件付けで子どもに学習させてから、本検査へ進みます。


COR と VRA
現在広く実施されている3歳未満の子どもを対象とした行動観察による検査に条件詮索反応聴力検査(COR: Conditioned Orientation Response audiometry) があります。CORは、1960年に鈴木と荻場が発表した検査方法で、音場における両耳気導純音聴力検査法として日本で広く用いられています。
海外では1969年にスウェーデンのLidénとKankkonenがCORと追加研究を基に、簡単で改良された検査方法として視覚強化聴力検査(VRA)を発表しました。VRAは小児聴覚検査法としてイギリスオーディオロジー学会(BSA)などでも推奨され、さまざまな国で国際的に用いられています。
CORもVRAも定頸後の子どもを対象とし、視覚刺激で音に対する振り向き反応を強化し、条件反応を利用して聴力検査を行う点は共通していますが、VRAはCORに比べてより柔軟に検査を行うことができます。また、CORと音場VRAの結果には差がなく(中澤, 2023)、左右耳別のインサートイヤホン VRAがCOR とほぼ同じ時間内で施行の可能性があると報告されています(杉渕ら, 2024)。各検査の条件については、以下の表を参照してください。VRAの特長については次頁で説明しています。

インターアコースティクス社製 VRA関連製品のご案内
VRAスクリーン
- 幅広い年齢層に対応
- 標準搭載またはカスタマイズした映像(画像・動画)を視覚報酬として表示
- 小型のVRA専用PCにモニター画面を接続して使用
- マウス操作による視覚報酬の提示
- 最大3 画面を使用可能
※VRAスクリーンの詳細についてはこちらから!

VRA遊戯ボックス
- 低年齢向け
- 子ども向けの玩具(任意に取替え可能)
- のぞき見防止スクリーン
- 光源ライト
- 操作ボタン付き(点灯・玩具作動)
※VRA遊戯ボックスの詳細についてはこちらから!
販売名:オージオメータ AD528
VRA遊戯ボックス(AD528の付属品)
医療機器認証番号:302AIBZX00028000


